
Voigtländer Bessaflex TM Silver。COSINA製M42マウント、フルメカニカルシャッターのMF(マニュアルフォーカス)機である。SPD素子による3LED定点合致式の露出計を内蔵する。アルミダイキャストボディーにマグネシウム外装と価格の割りには贅沢な作りで手抜きがない。ペンタプリズム部のデザインをNikon Fに似せたブラックボディーの発売が2003年6月、半年後にTOPCON RE SUPERに似せたシルバーボディーが発売された。母体となったのは1991年に発売されたCOSINA C1Sで、Nikon FM10、RICOH XR-8、OLYMPUS OM2000など多くの兄弟機がある。発売当時から大いに気になる存在ではあったけれど、カメラへの興味が落ち着いていた時期でもあり、購入には至らなかった。それが、昨年の9月に突然、生産終了のアナウンス。今はカメラ熱も再燃しており、お気に入りブログ
*ist de M42のtenさんにも背中を押されたこともあって、まだ在庫のある中野のフジヤカメラにてめでたく購入となった。コンパクトデジタルカメラの普及クラスと同じ価格とはいえ、まさか今になってフィルムカメラを新品で買うことになるとは夢にも思わなかった。

使用感はなかなか良い。シャッター音は普及クラスそのもので少々安っぽいが、ファインダーは大きくクリアーで見やすい。55mmレンズを付けるとほぼ等倍となり、両目が開けられるのは快感である。測光スイッチも使い慣れたPENTAX SPと同じ形状、同じ位置にあり違和感がない。小型軽量で機動性も良い。久し振りにMFの醍醐味とフィルム巻上げの感触を満喫している。

M42マウントという用語が頻繁に使われ始めたのはここ10年くらいではないだろうか。それ以前はプラクチカマウントとかPENTAXスクリューマウント、Sマウントなどと呼ばれていた。Bessaflex TMのTMはスレッドマウント、つまりねじ込みマウントの略である。M42マウントは開放測光の時代になると各社独自の機構となり互換性が失われた。本機は絞り込み測光なので、後玉が突き出ていてミラーに当たるもの以外は殆どのレンズが使用できる。

使用したフィルムはDNP CENTURIA 200。DNP(大日本印刷)がコニカミノルタの感光材料部門を買収したことによりCENTURIAブランドが復活した。フィルム自体はMade in USAで、どうやらKodakのOEMらしい。ISO200にしてはちょっと粒状が荒いが、このご時勢に新しいフィルムを低価格で発売してくれた英断には拍手を送りたい。